平成23年度琉球王朝祭り首里
国王・王妃御迎え儀式/古式行列/祝賀パレード/工芸展/旗頭ガーエー他

2011.11.3(文化の日)午後12:50~ 首里城、龍潭通り 他



恒例の古式行列を始め
さまざまな場所でいろいろな趣向を凝らした催しが行われ、大盛況。

今年の写真ダイジェストは、首里城内御迎え儀式&お伴のスタンバイ模様なども加えながら大特集!


2011年古式行列の序章。
国王と后を首里城正殿へ御迎えにあがるの巻。





首里杜館の脇で、ひっそりと出番を待つ
国王、王妃ののる御轎(うちゅう)。御迎え1時間前。





スタートを待つお伴の士族たち。



首里振興会のスタッフから古式行列の手順を授けられるサムレーの皆さん。




外人さんも王国の士族として特別参加。
黄冠なので、位は親雲上(ペーチン)。




さながら王府時代の士族の登城風景を髣髴とさせますね。
先のBS時代劇『テンペスト』にも似たシーンがありました。





お迎えの儀が始まるぞ!正殿御庭へ急げや、急げ!(奉神門前にて)




正殿内ウナー(御庭)。
中央の浮道をはさんで、ビッシリと観客の皆さんの人の波、波…





12時50分。お迎えの摂政、三司官など王府高官の登場です。




正殿基壇下で迎えの口上を述べ、礼。
先頭が先導役の「諷仲門(ウテーナカジョウ)」、真ん中が摂政(国相)。





国王、王妃さまのお成り~




今年選出された王、后はこんなお姿です。
威厳の王と、雅びの后のカップリング。
国王役は、 宮城賢太郎さん(27歳 保育士 八重瀬町 )
王妃役は、 宮里朱(あや)さん(20歳 琉球大2年 宜野湾市)




人混みの中、御庭(ウナー)を後にします。




先回りして下の御庭に下りると、二人の着物姿のチュラカーギさんが…
もの凄く目立つので誰? と思いました。
正体は後ほど判明しますので、お楽しみに。





奉神門を出て、下の御庭へ下りるお二人、後は路地楽隊。




廣福門を出ます。




漏刻門の坂道を下る。絵になりますなあ。
前夜の豪雨一変、秋晴れの王朝絵巻なり。




お伴の聞得大君弁が嶽参拝の御一行もスタンバッています。




瑞泉門を下る。城壁の曲線美にも注目!




瑞泉門を下り、歓会門へ向う行く手は、ご覧の通り。




「国王御参詣行幸」の旗を掲げ、正門の歓会門から城外へ出る一行。




城外の園比屋武御嶽石門前では高級神女(カミンチュ)が待っています。




世界遺産・園比屋武御嶽で摂政、三司官、神女揃って、行幸の安全を祈り。
王が城外へ出るときは、必ず行われる儀式です





祈祷儀式の間、王と后を始め、一行は待ちます。
只今の時刻、午後1時24分。古式行列の出発は2時なり。




さて、ここで、カメラマン兼このサイト編集人は、
1時30分に依頼されていた首里振興会&王朝祭り関係者の
記念集合写真の撮影こちらの写真のため、
首里公民館へすっ飛んで行かねばなりません。
残念ながら、撮影中断です。
従って、ここから数カットは昨年撮影した分を再現します。
あしからず、isn't it?



国王、后が、園比屋武御嶽御嶽前から、守礼門へ歩を運びます。
(昨年撮影分、昨年と今年の王、后の見比べの楽しみをどうぞ)




国王を先導して、守礼門を出る摂政三司官。
(昨年撮影分)





守礼門を背景に、王と王妃。一幅の絵なり。
(昨年撮影分)





国王、后は、毎年、公募で厳正に審査され、決まる。
(以上4カット、昨年撮影分)





大変、失礼をば、いたしました。
さて、首里公民館での記念撮影から、
100メートル・12秒78の俊足で、
戻って参りました。撮影と編集を再開します。

古式行列の由縁やコース、列の順番などについては、
これまでもなにかと解説していますので、
今年の古式行列、祝賀パレードの解説は、
ご出演を願った方々で、たとえば摂政や三司官役など
そのお名前や団体名を分かる範囲でご紹介したり
行列を構成する人員の役割や風俗、
また大・小道具などについてもより詳しく解説していきます。



こちらは、古式行列最後尾の聞得大君一行の女官の出発待機模様。
着方がダラシないって?そうではありません。
昔の沖縄女性は帯のような堅苦しいもの締めないのが風習でした。
帯がないと、そこはそれ、何かと都合がよろしいでしょ?





出発前の配置チェック中。
振興会係員のもつこのペーパーには、
行列に参加する人の配置や身分、小道具がビッシリと記載されています





さて、先ほど下の御庭にいたチュラカーギさんの正体がこれです。
一方の方が国王の着付け、お世話係の方です。





一方、藤色の着物の方がお妃の着付け、お世話係でした
前に回って撮影しようとしたものの、人、人…でムリでした。
下の御庭での写真をもう一度ご覧ください





旗手に続く先導役のこの人は、「諷仲門(ウテーナカジョウ)」。
「ウシュガナシーメーガ、オトーインドー」(国王がお通りになるぞ)と、
口上を述べる役です。




警護の役目の「築佐事(ちくさじ)」
竹の棒を四つに割って作った鞭(ベン:ワイブチ)を持っています。





赤御涼傘を持つ「サクグイ」
力持ちから選ばれ、大傘を揺らしながら進みます。





黄冠の親雲上(ペーチン)の後に、大字旗(オージバタ)、
「金鼓(チンクゥ)」と大きく書いてある。
威勢を高め、列を鼓舞する役割があるらしい。





牛ブラ、馬ブラなど珍しい楽器による路地楽。
明の時代の音楽ですが、清の時代に琉球を訪れた冊封使が
すでに途絶えたこの路地楽を聞いて深く感銘したといいます。





ここから武器を持ったサムレーの一団。
士気を高める「虎旗(トゥラバタ)」(上写真)に続き、
「八角棒」、「鉄又(サンマタ)」、
「毛箒(ケヤリ)」、鳥の羽を模した「鶏毛箒(トゥイヌハニウノーヰ)」、
「白色毛槍(シラギウノーヰ)」といった武器が参上します。



鶏毛箒(トゥイヌハニウノーヰ)


八角棒


鉄又(サンマタ)




次なるは、摂政(シッシー)、国王に次ぐ王府の責任者。
赤の地色に五色の金欄のハチマチ。国王の兄弟や王族から選出される。
今年は、NHK沖縄放送局の石嶺誠一郎氏にこの大役を担って頂きました。





手前の女性は「御物上(ウェームンウサギ)」で摂政のお世話係。
その後、中央が三司官です。



三司官は、紫の地色に五色の金欄のハチマチ。
行政の最高責任者、つまり大臣ですね。
親方の位から選出。今年は、RBC琉球放送の八幡均氏、
QAB琉球朝日放送の与那嶺毅氏、OTV沖縄テレビ放送の桃原肇氏の、
皆さんに扮して頂きました。




黄御涼傘(チウリャサン)、その後の一団は近習(ウチンジュウ)。
国王の近衛兵ですね。





オーッと、さっき城内にいた外人さんがここに。
琉球王をお守りする近習(ウチンジュウ)の一人だったんですね。





いよいよ国王の登場です。
手前の大きな団扇のようなものは「ミサーナー」。
日射しよけにしたり、王の目に触れさせたくないものを適宜、隠します。





国王の御轎(ウチュウ)を担ぐのは、首里高男子生徒の屈強な若者です。




次の、この妙な形の棒を持つ人は、蠅払(ムンバレー)で、
国王の回りに寄ってくる虫などを追っ払う役目です。細かいねぇ。





そして、王妃の登場。
后の御轎(ウチュウ)を担うのは、
沖縄リハビリ福祉学院のボーイズです。





王妃のアップ。お綺麗ですね。
素顔は、琉大2年生です。
「幼少の頃から王妃になることが憧れだった」と。




その後、お伴の者が連綿とつづきます。




これは、何?
「ウビーブル」と呼ばれるもので、茶道具が一式が入っています。





では、この素通しの赤いカゴは?
「ワク」という雨具を入れる道具なり。
行幸の途中で雨に降られたら大変ですからね!





その後は、器量よしの若衆(ワカス)。
カーギ、シガタ、ジンブン、ともに具わった若者です。





その後も、随行人(ウチリグニンジュ)の列が続き、
国王の「御三ケ寺参詣行列」は終ります。



あれま、ここにも外人さんが!



後ろから見ると、この威容です。




さて、ここから、聞得大君の「弁が岳御参拝行列」です。
スタッフが旗持ちの若衆の帯をキリッと、締め直して…



ハ~イ、スタート!です。


水色の内掛けの方々は、高級神女(ウカミンチュ)です。


王の健康・長寿、王国の安泰、五穀豊穣を祈る専門職です。


祈りの神歌「クェーナ」を歌いながら進行します。
中央のカミンチュの手にはカセットテレコが。
昔と違って、ここから小さく流す歌に全員で和します。





次なるは、「聞得大君(きこえおおきみ、チフィジンガナシ)」の御駕籠。


聞得大君は王国の最高位の神女。
王国全体に神女組織が成立していて、
国王にも匹敵する権威を有します。



大君の黒塗りの御輿を担ぐのは、
沖縄リハビリ福祉学院の生徒の皆さんです。
大役ご苦労様です。





王妃、聞得大君、国母などを頂点とする
江戸幕府の大奥のような、男子禁制の世界。
それが首里城正殿の裏側にあった「御内原(ウーチバラ)」。
その組織を支えた女官たちが、次に続きます。




そして、多数の随行人(ウチリグニンジュ)が続き、
聞得大君の威厳と権勢を下々にプレゼンテーションします。







今年の女官を美しく、凛々しく勤めてくださったのは、
沖縄看護専門学校の方々でした。
イッペーニフェーデービタン!





オーッと、ブラスバンドの晴れやかな音色が
聞こえてきました。
ここから古式行列の数百年後、時代は一変です。
祝賀パレードに入ります。


祝賀パレード&旗頭、抜粋。




祝賀パレードは、首里中のブラバンで景気よく幕開けです!






元締めの首里振興会も2番手で登場!


中央が振興会顧問の翁長雄志那覇市長、その左が佐久本武理事長、
その右が福治貞子首里地区自治会長連絡協議会会長、他副理事長の皆さん。 
 



首里地区自治会関係者の皆さん。
那覇市や市議会議員の方の顔も見えます。





御茶屋御殿復元期成会。首里城のように、復元が叶うこと、祈るや、切。




首里地区婦人会の皆さんによる一大ダンスパフォーマンス・首里音頭です。
このパワーを残らず戴け!





何はなくとも、赤田の弥勒!無病息災と家庭円満の御利益を頂きます。




旗頭一番手は、崎山町。旗字は「魁」(さきがけ)




真和志町のエイサー隊。先導旗手の仮面がユニーク!




大名町の大エイサー隊




崎山ハイツ自治会小学生旗。可愛らしいので毎年、目を引きます。
旗字は、「四海兄弟」。
言ってみれば、沖縄のイチャリバチョーデーの漢訳。





城東ハイツ。旗字は、「夢風」




「延賢同楽」は、久場川町自治会。
意味は、同地の「同楽苑」とよばれた御殿内の
美しい琉球庭園にあった「延賢橋」の名に因んだもの。




尚巴志時代に始まり、五百年の歴史があるとされる最古の獅子舞。
汀良町自治会。市無形文化財で、
その舞と技は、すでに少年達へ伝承されていて頼もしい。





儀保町の親子エイサー。かなり特訓したそうです。




鳥堀町の「武勇」。
同青年会のブログのタイトルは、
「酒と旗頭をこよなく愛する男達」とあります。
しっかり汗をかいた後は、いいお酒をプリーズ!





石嶺町自治会の先導は、手前から石嶺公民館館長、城北小学校校長、
石嶺小学校校長、女性リーダー3名の揃い踏みで、インパクト、抜群。



力強く、リズミカルで、息もぴったり!石嶺エイサー。


婦人部も登場。旗頭も入れると、大スペクタクルな動員なり。


石嶺旗頭保存会。旗字は、「北翔」




寒川町。旗字は、「瑞喜」


「瑞喜」旗の下、チームワークの良さでは、どこにも負けない?




「山翠川麗」の旗頭をバックに空手、古武道の
力強く、ビューティフルなコラボレーション、山川町自治会。





首里公民館前のパレード実況放送席。こちらのスタッフの方にも
取材のご協力を頂きました。ニフェーデービタン!





宵闇せまる中、桃原町の旗字は「和暢」。
“わちょう”と読み、和をもって物事を成す、という意味。
若い世代にこのスピリットは引き継がれています。





…と、「和暢」の旗頭の向こうを見やれば、
「伝統工芸品展」の垂れ幕が。…
そっち(首里公民館)にも行ってみませう。


伝統工芸品展抜粋



伝統工芸品展は、首里振興会主催です。まさしく、「振興」しなければ!




一歩入れば、五百年の古都・首里の名に恥じない名品の数々を展示中。




これぞ首里の織物。ズバリ、首里織。
古来、王族や士族の女性によって織られたもの。
洗練の極みにおいて、日本各地の中でも他に類を見ない。
その担い手、宮平初子氏は人間国宝に。




こちらは、王府時代は「貝摺奉行」が置かれたほどの伝統の琉球漆器。
海外への交易品に、中国への進貢品に、江戸幕府への献上品にと、
世界的に評価を高めた漆芸の逸品を展示。





根強いファンのいる「またよしの金細工」。
王朝伝統の簪など装飾品として、文字通り燻し銀の輝きを秘めている。
琉球の女性なら、ぜひ二つや三つは持ちたい。贈り物にも。




「現代の名工」新城工作所の手作り三線を展示。
プロ用から子供用まで幅広い人気がある。
「三線職人塾」で、琉球沖縄のシンボル楽器づくりの裾野を拡大中。





首里織の体験講座も実施。大人気!




恒例!首里高染織デザイン科による
新作紅型コレクション2011なり。
毎年色鮮やかな作品で会場を彩ります、チバリヨー!





王府御用達、琉球泡盛造りのお膝元・首里三箇に始まる
伝統の銘酒を展示。
ウーン、試飲コーナーもあればなあ。




さて、ここで再び、外へ出ると、
日が暮れて、ユードレ(宵闇)の中に、
旗頭が浮かび上がり
幻想的な雰囲気をつくっています。



鳥堀団地自治会青年部の旗頭。
旗字は、「鳳翔舞華」です。




次は、末吉町自治会の250年の伝統を持つ「獅子舞」。
最後の琉球王・尚泰の奉祝の宴にも出演したそうです。
五穀豊穣と町の繁栄を願う守護神として活躍中。





「雄飛」は、金城町自治会であります。


金城町の子供旗、「飛麒麟」。




移動中なり、平良町の「平魂」。




当蔵自治会は、「中山第一」と「當蔵」の二旗。
竿灯の鼓燈籠に灯りが入り、美しい。
那覇の“昼旗”に対し、“夜旗”であるのが首里旗頭の特徴。





大トリを担うのは崎山町の「魁」です。




パレードのフィナーレは、龍潭の花火。



パレードを終えても、まだまだ人波は途絶えず。祭りの夜は深まる。



花火が終わると、幻想的にライトアップされた首里城の姿が
龍潭の漆黒の水面に映って、祭りの余韻を飾ります。





最後に、
各町旗頭ガーエーの競い合いの熱戦を紹介して、
琉球王朝祭り首里の長い一日を終ります。



会場の首里中のグラウンドは、ナイター照明が煌々と輝き、
真昼のような明るさ。




大中町の「萬古一羽」。
今年の産業まつりの「旗頭演舞コンテスト」で準優勝だったとか。





金城町の「雄飛」
鼓燈籠に灯りが入って、竿頭全体が実に艶やかだ。
袴姿の鉦、太鼓衆も誇らし気に見上げます。





平良町の「平魂」。こちらも竿頭に灯が。
手前の紺地に「平魂」の染め抜きTシャツもかっこいい。





左、山川町。右、当蔵町。その向こうにも、旗、旗、旗!!!!



月も、天空の高みから、ガーエーの熱戦を見つめる。




道沿いからフェンス越しに声援する人もいっぱいです。
やっぱり、祭りは心のふるさとデービル。



See you next year!