古都首里の歴史と文化を知ろう!

首里大学(市民大学)開催レポート
平成22年度沖縄県民カレッジ連携講座

全6回の講座ですが、途中からでも参加できます。
日程とカリキュラムはこちらをご覧ください。


第6回最終回&修了式 平成22年9月25日(土)9:00~11:30
首里杜館集合→2班(2コース)に分かれて野外講座実施
講師・案内人 首里城公園管理センター学芸員 上江洲安亨氏
         那覇市歴史博物館学芸員 外間政明氏
フィールドワーク 玉陵・首里城周辺めぐり


外間氏  上江洲氏
      
最終回は、上記の専門学芸員についてもらって、以下のコースをめぐり、
知識とフットワークとイマジネーションを総動員して、琉球王国の世界を歩きました。

■コース

 


 



参加者は、老若男女、ざっと百名あまり…すごい!


案内人兼講師の外間政明氏(那覇市歴史博物館学芸員)


もう一人の案内人兼講師の上江洲安亨氏(首里城公園管理センター学芸員)


たまうん(玉陵)前庭で、この墓所に入る王族の資格を記述した石碑文の説明を受ける。


奥庭で、三つに分かれた墓室の解説が…ビッシリ満員状態で、第二尚氏歴代王もびっくり?


暑いので(いや正面側は通行の障害となるので)、裏側から守礼門入念解説。


首里城第一門(正門)の歓会門。右上に歓会門の城壁と別の城壁が迫るのは何故か?


歓会門を裏から見ると、こんな具合。つまりそれまでの城壁の外側に歓会門を増設して
首里城の城域を拡張したわけです。(増設前は、一つ内側の瑞泉門が正門でした)


広福門手前広場は眺め抜群。首里城下一帯を一望できる。
弁ケ嶽、虎頭山、末吉宮などの王朝関連施設は、風水によって配置されていたと、学芸員の指摘。


下の御庭の南側(首里森御嶽の裏側の広大な森)は、「京の内」。
そこから正殿を望む。西のアザナまで続くこの京の内は
かつて聞得大君や高級神女が王国の繁栄と祈願する聖域だった。


西のアザナにて。那覇市内を眼下におさめる。所々にこんもりと茂る森は、
王国時代の拝所、墓所の名残という外間学芸員の解説。


第二尚氏の菩提寺・円覚寺境内に、放生池と歴史的由緒を今にとどめる中国渡来の欄干。


天気はいいし、ガイド学芸員は絶妙だし、首里大学は最高です。琉球人の誇りが湧きいづる。


当蔵大通り(龍潭通り)で、昔この道に並んでいた中城御殿、伊江殿内、
美里御殿や、旧街道の道筋などを説明。一同、想像力を駆使する。


首里公民館ホールに到着後、すぐに全6回に及んだ首里大学講座の修了式が
あわただしくスタート。挨拶は、慶佐次副理事長。


那覇市・我謝幸男館長による首里大学講座修了証書の授与。
百名を余る方々が証書を手にされた。
 

首里振興会総務部から、首里文化祭50周年を5年後に控えて、
記念ボトルの発売が進行中の旨と、ご協力依頼が発表された。

受講生の皆さん、講師の皆さん、首里振興会関係者の皆様、
初の首里大学第一回フル回転講座実施、ご苦労様でした。

好評につき、この後、首里大学専門家コースが企画される気配濃厚です。
乞う、ご期待!



第5回 平成22年9月22日(水)18:30~20:00
那覇市首里公民館大ホール
講師 那覇市教育委員会文化財課課長 古塚達朗氏
テーマ 琉球王国時代の庭園




琉球王国時に盛んに作られた庭園や池は、
中国、日本の影響を受けながらも、琉球独自のコンセプトや美意識に貫かれていた。
たとえば第二尚氏の菩提寺の円覚寺の庭園は、
世界を手の内に入れる意図をもった盆景のスタイルをもっていた。
龍潭は守りと力の象徴である龍の形を模して掘り、水を張った。
そういう目で見ると、緑と水を愛した琉球人の心のふるさとが見えてくると語ります。


識名園は、中国風を模しながらも、日本や琉球の庭園美意識を駆使した前衛的な造形だったと、
次第に講義は熱を帯びる。


黒板には、古塚式キーワードが並んでいく。


毎週水曜恒例の首里大学セミナー、この熱っぽさは……ウェンズデイ・ナイト・フィーバーなり。



言葉の端々に、庭園を愛した琉球人への共感があふれています。
伊江御殿、御茶屋御殿、円覚寺などの復元計画にその情熱は生かされていくはずです。

当日配られた、心のこもった手作りテキスト。
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第4回 平成22年9月15日(水)18:30~20:00
那覇市首里公民館大ホール
講師 元県立芸術大学教授 多和田淑子氏
テーマ 首里の伝統工芸(織物)




沖縄の織物は、中国、南方諸国、日本の影響を受け、また独特の風土、気候、環境の下で、
独自の発達を遂げました。また首里の織物は、琉球王国の都である首里で、
御殿、殿内の婦女子によって、継承され、織られたもので、王家や士族の衣服として、着用されました。
その奥深い織りと染めの世界を、染織研究の第一人者の言葉で紡ぎ、そして織っていただきました。


初めての、プロジェクターと、スクリーンと、パワーポイントを駆使した講義。


女性らしい視点と美学で、織りの世界が展開されました。


90分のレクチャーで、世界、アジア、日本、そして琉球・沖縄の着物の歴史が分かる内容。


この日も、熱気がすごい。ウェンズデーナイトフィーバー状態です。


身に着けた着物で、身分と家柄がわかる時代でした。



王朝時代、このような着物の柄、模様のデザインが用意されていました。

当日配られた、心のこもった手作りテキスト。
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第3回 平成22年9月11日(土)9:00~11:00
首里杜館集合→4班(4コース)に分かれて野外講座実施
フィールドワーク: 首里三箇泡盛工場見学と周辺史跡探訪



文献、チブルの中で訪ねる歴史も大事ですが、
足で訪ねる歴史も同様に大事です。
というわけで、フィールドワークもカリキュラムに加えているのが、
首里大学(市民大学)のチャームポイントです。
それが泡盛酒蔵というのですから、こたえられません。

■各班構成とフィールドワーク・コース
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■各班コース図
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当サイト編集&運営人兼首里大学受講生が随行するB班(Bコース)の案内者は桑田さん、松島さん、他。


園比屋武御嶽前を行くA班(案内者・慶佐次さん)


久慶門の脇道を上り、上の毛公園へ抜ける道を首里城城壁沿いにたどる。


上の毛公園からの絶景を楽しむ。首里三箇が一望のもとに。


まず、咲元酒造を訪ねる。


タイ米を蒸す工程。案内人は、同社の松堂氏。


有難いことに、試飲タイムもありました。



尚真王時代の高級女神官「首里大阿母志良礼」の神殿「首里殿内」跡である赤田クラブ(赤田公民館)


赤田の入りくんだスージ小を案内する親切で雰囲気に富む案内板。


識名酒造。本日は、あいにく休業です。


暑い日盛りを日傘片手に、スージ小を行く首里大学の学生さん。


首里城の裏門にあたる継世門。琉球処分で、最後の王・尚泰はこの門から出、王国は滅びた。


瀟洒な佇まいの瑞泉酒造。



社長自ら泡盛の歴史を解説下さり、恐縮です、佐久本稔瑞泉社長。
ちなみに、こちらの佐久本武会長は、当首里振興会の理事長を務めていただいています。


2Fのホールで、泡盛の世界をビデオ鑑賞。泡盛博士を目指します。


専門の女性スタッフが泡盛製造工程を身ぶり、手ぶりで、説明を。
貯蔵時、クラシックを聴かせると、美味しくなる、熟成が早まるのは本当のことでした。


当日配られた、心のこもった手作りテキスト。これであなたも、泡盛通!
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第2回 平成22年9月8日(水)18:30~20:00
那覇市首里公民館大ホール
講師 沖縄国際大学大学教授 田名真之氏
テーマ 首里士族について




琉球王国を支えた士族は一番多いときで、琉球国人の25%、4人に1人がサムレーでした。
一口に士族といっても、そこには家格(譜代、新参)の違い、身分や職分、
また士籍(首里、泊、那覇、久米村などの出身、在籍地)などの違いによって、
碌高、職場環境、出世のスピードなどに大きな差がありました。
平民との違いも踏まえて、興味深い琉球士族の表と裏を語っていただきました。


琉球士族研究の第一人者・田名沖国大教授を迎えて、第二回首里大学開講。


第二回講座も多数の受講者の参加で、熱気むんむんです。


琉球士族の暮らしぶりも具体例を上げながらとても分かりやすく…


一言も聞きもらすまいと、熱心な受講者の皆さん。

当日、田名教授から配布された手作りのテキスト
各画像をクリックすると、拡大します。

 
 
 

 

 





第1回 平成22年9月1日(水)18:30~20:00
那覇市首里公民館大ホール

講師 琉球大学教授 高良倉吉氏
テーマ 琉球王朝の歴史と変遷



記念すべき第1回講義は、
首里城復元プロジェクトの時代考証ディレクターとして参画した高良倉吉琉大教授。

復元とはいうものの、では、どの時代の首里城をモデルにするのか。

次なる難題は、3回の消失後、1712年に再建の城をモデルにすることは決まったが、
では、その外観の佇まいは? その、色合いや、材質は?
すべてが霧と闇の中で始まった城空間全体と建築物としての城の復元。

なかんずく、圧巻は正殿2階の王座手前の空間部分である
琉球国王が政務を司った正殿の「大庫理御差床高欄」の姿の再現する過程は、
多くの謎をもつ城の謎を解き明かすミステリーそのものでした。

受講者一同は、固唾をのんでその講演に耳を傾けていました。

そして、ひとまず高良教授の推理で形をもった首里城は、
1992年の開園後も、近年の研究成果も着実に取り入れて発展・増殖・進化。
増築と修築を重ねていて、
最終的な復元完成を目指しているとのことです。

その復元過程は、さながら、
浦添から首里へ移る城の立ち位置、
内郭から外郭へ増殖する城空間、
数度にわたる消失と再建と、重修復…
琉球王国五百年のコアであった首里城の歴史の姿と
オーバーラップして見えてきました。


開講式。 左・高良倉吉琉大教授、右・挨拶をする首里振興会佐久本武理事長。



黒板にミステリーの謎解きをするかのような、正殿二階の「大庫理御差床高欄」の姿形を説明する。



若いころから“古文書の鬼”といわれた高良教授の史料読解力と推理力が首里城の復元事業を可能にした。


会場は百数十名の受講者の皆さんの熱気であふれかえった。


講義後の、質疑応答も活発でした。


第1回講義終了の挨拶をする慶佐次興和副理事長(左)、右は当日司会進行役の泉健司総務副部長。


王朝古来の、首里三箇・泡盛工場のナチカサン写真展も同時開催された。

当日、高良教授から配布された手作りのテキスト
各画像をクリックすると、拡大します。

 
 

 

 


 


■次回第2回講座は、9月8日(水)18:30~ 沖縄国際大学教授・田名昌之氏で「琉球士族について」です。